毎日の、

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日本再興戦略 (NewsPicks Book)~落合陽一~ 読了

遅ればせながら、いやほんと遅れてるんだけども仕事の合間合間を使って3か月くらいかけて読みました。良書。

俗にいうビジネス書とは少し違って、社会学というかみんなが働く会社そしてそれを取り巻く環境、そこで働く人々の考え方についての本でした。

団塊世代の引退後で団塊ジュニアが要職につく時代そして実務をこなす若者が少なくなっていく昨今、今までの社会構造では機能しないんじゃないの?って。

これは社会の末端である僕も考えていて、40歳定年案とかを持っていたのだけども、それとはまた少し違うもの。そもそもの雇用形態を変える話がとても面白かった。

フリーランスという生き方が言葉尻だけ先走ってワイドショーで聞かれたりするのだけど、それは正規雇用の人たちにも当てはめて考えていく、雇用の中でもフリーランスの考えを含むという。副業のみならず、多業。いくつかの会社・コミュニティーに属してそれぞれの中で働いていく。その代わり解雇規制を緩和する。

解雇規制はほんと、考え直していった方がよくて、その為には「何かを始めて、路線変更する人に対して寛容に考える」って見方が必要だったり。会社を辞めることをネガティブに考えすぎる傾向はない方がよいんだよね。「つらいけど耐えよう。この会社にいることが自分のアイデンティティ」みたいなよくわからん状態はまずいんだよね。

会社はあくまでもギルドであって、抜けたければ抜けられる方がいい。なので組織は役割を分担して俗人的なところを極力少なくするべきで。この人が居なきゃ回らないみたいなのはちょっと上手じゃない。

有休が取れないやら、休めない時のためのなんとかドリンク!みたいな構造がもうだめだよねって気づいてる人も多いから。

 

ここ二十年ぐらいって人手不足とか騒がれてたりするけど、肌感でいうとちょっと違い気がしています。人がいないのは賃金を払えていないからで、お金を払えば人は集まります。お金が払えない構造になっているところは多分、構造自体が間違えていて、予算のうち、必要のないところにお金が逃げて行ったりしていると思う。

自分が建築業界にいるのでそこで思うのは、建物の受注額も土地も金額では大差ないのに作業員に払われる額がどんどん下がっている。必要のない手続きや設備にお金が逃げて行っているのがあからさまに見えるんだよね。安全設備や安全のための巡回、おおよそ必要のない書類の作成。ゼネコン的なところから導入されてきているんだけど、あそこは利益確保できているんだからダメージ少ないのかもしれないけど、請け負う方はたまったもんじゃない。なぜか義務付けられた(いや、年金や保険問題なんだけど)社会保険の加入義務とか相当ダメージでかい。受注額変わらないのに出費が増えまくる。

脱線した。

景気の良かったころもそうだったのかもしれないけど、人手不足というより、仕事が機能していない人が多いような気がする。日本には仕事というか役割は人口あたりでそこまで増減ないと思ってる。だから、本書にある「ホワイトカラーおじさん」が存在できたんだよね。仕事がないからただ居続けるだけのポジションが必要だった。今までは若者が大勢でホワイトカラーおじさんに付いて働いていた。騒がれている年金の話とよく似ているんだけど、その若者たちはもう少なくなった。状況は変わったけど構造は変わっていないので、いまだにホワイトカラーおじさんたちは世代交代しつつ存在する。もうそんなところに払えるリソースなんてない。

お茶ぐらい自分で淹れれば若くて賢い人たちは手を動かして価値を生むし、変な書類がなくたって記録があれば万が一の時も安全(安心とはあえて書かない)。出社義務もいらないし通勤時間なくなれば他の仕事ができる。

 

やっぱ落合陽一、賢いよね。問題提起してまとめあげてしっかり書いてある。

メルヘンじゃなくて実直で、脚色少ないけど退屈しなかった。

kindle unlimitedなら無料で読めちゃったりします。是非。

 

 

後続を育てる教育と目標押し付けの排除、無駄な構造の撤廃。経験年数至上主義(年功序列)の再考。

変わっていければまだまだ日本は、というか日本人はやっていけるんじゃないかなー。

びびって何もできないんだろうけど。

 

でもびびっちゃって。んー。

 

 

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

日本再興戦略 (NewsPicks Book)

 

 

 

 

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